今こそ「おせっかい」 進む孤立化 人脈求め奔走

地域福祉の世話役として、きょうも民生委員が駆け回る。
今月、三年に一度の改選を迎え、全国で二十万人余が委嘱された。
人のつながりが薄い現代だからこそ「あえて、おせっかい焼きでいたい」。
役割は増え、なり手は不足するが、無給の奉仕を責任感が支える。
ご近所を見守り、困り事に寄り添う姿を、東京の街で追った。

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オートロック式のマンションなどが増える中、民生委員の活動の困難さを話す小林昌子さん
=東京都品川区大崎で(千葉一成撮影)



●厄介な「壁」
 都会にそびえるオートロックのマンション群。民生委員にとっては厄介な存在だ。
「中の情報が取れなくて」。超ベテランも歯がみする。人付き合いを遠ざける都会のさまざまな「壁」。
それを乗り越えようと委員たちはあれこれ作戦を練ってきた。すべては手を差し伸べる必要がある人を見逃さないためだ。
 「おせっかいなオバサンでありたいのね」。ウフッと笑う小林昌子さん(74)。
東京都品川区の大崎二丁目地区で先月まで三十一年、民生委員を務めてきた。困った人を支える「最後の砦(とりで)」を自負する。
 かつては、見守るお年寄りが倒れたら救急車に乗り込み、病院まで付き添うほど深入りしてきた。
今は介護センターなど行政機関が充実。「世話の必要な人を適切な機関に橋渡しする。そう役割も変わってきたの」
 大切なのは、困っている人がどこにいて、どんな様子か、つかむことだ。社会問題化する孤立死を防ぐ糸口も、そこにある。
 大正琴の教室で高齢の生徒の話に耳を傾けたり、地域を歩いて声をかけたり。つながりを嫌う人にも向き合おうと、
地道に情報を集めてきた。そんな小林さんにとってもオートロックは難敵だった。
「マンション前に救急車が止まっていると、つい気になって」。少しもどかしそう。

●粘りで突破
 大きなマンションだと一つの町ほどの人が住む。生活実態にどう迫るか。
民生委員をサポートする品川区役所の担当職員は「居住者から民生委員を選ぶとか…」と考えを巡らす。
だが住民同士の関わりは浅く、なり手は見つかりにくい。二〇〇五年の個人情報保護法施行でプライバシー意識も高まっている。
港区役所の担当者も「防犯重視で接触は拒まれがち」と手探りだ。
 そんな「壁」を突破する経験談を仲間に伝えてきた民生委員がいる。
三十年目の先月で後進に道を譲った吉野義道さん(74)。舞台はマンション建設が続く江東区だ。
 吉野さんはマンションに出向く時、必ず管理人にあいさつした。帰る際は「出身はどちら」など世間話を持ちかけた。
「管理人は私と同世代が多い。一年も通えば親しくなる」。そこからマンションの管理組合に人脈を広げる。
粘りが信頼につながり、一人暮らしのお年寄りが急病になった時、連絡をもらえるようになった。
 吉野さんの理想は、住民の結びつきが深まり、地域ぐるみで支え合う社会だ。
自治会長として気軽に交流できる「住民サロン」を作ってきた。
「それがどのマンションでも自発的にできてほしい。最初は子どもを通じた集まりでも、みんな必ず年寄りになる。
その時、助け合えるから」

<民生委員> 地域で住民の相談に応じたり必要な援助を提供したりする非常勤の特別職地方公務員。
厚生労働相が委嘱する。今年3月末時点で全国23万199人、東京都1万156人。任期は3年で再任できる。
今月、一斉に改選された。自治体の規模により70〜440世帯に1人を配置。無給だが少額の活動経費が出る。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013122202000118.html

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