老朽化マンション設備 リース活用増加!

老朽化マンション設備 小規模修繕 リース活用


老朽化したマンションの管理組合が設備を取り換える費用を賄うため、
分割払いのリースを活用する例が増えている。

大規模な修繕費用は各組合で積み立てているものの、
古い建物は細かな修繕箇所が多く、資金不足に陥りやすい。
老朽化したマンションは今後も増えるためリース業界は商機を見いだしている。 

 「急に、玄関のドアをどうするかが問題になってしまって」
築約四十年の分譲マンション(東京都北区、約二百戸)で
管理組合の理事長を務めた山下節子さん(64)は思わぬ展開を振り返る。

 昨年行った、外壁やベランダの大規模な修繕工事。
当初は工事に合わせて、ドアの塗装も塗り直す予定だった。
 
だが、化粧直しは三回目で塗装面が分厚くなる。西日が当たる時間帯に鉄製のドアが膨張し、
開かなくなる恐れを指摘されたのだ。

東日本大震災の直後でもあり「大きな地震が来たときに閉じ込められたら…」と不安が募った。

 だが、ドアの交換は想定外で、予算を組んでいない。
銀行借り入れ(ローン)も検討したが、「最終的に金利負担が少ないリースを選びました」と山下さんは説明した。

 今回のケースでは一戸当たり月約二千円のリース料を五年間払えば、
所有権が無償でマンション側に移る契約となった。

銀行ローンでは難しい長期分割の「返済」期間も魅力だった。
 
国土交通省の推計では、全国で築三十年以上の分譲マンションは、
全体の約二割に当たる百六万戸あり、今後も増える見通し。

建物本体の老朽化に加え、共用部の設備でも、例えば窓サッシは三十年以上たつと、
すき間から雨や風が入ったり、サビなど劣化が進みやすい。
 
マンションの管理組合は大規模な修繕工事に備え資金を積み立てているものの、
このような設備交換にかかる費用を十分に確保できていない例も目立つ。

 しかも、分譲マンションの住民の約四割は六十歳以上で、
年金暮らしの世帯に大幅な負担増は難しく、各月の負担増を抑えられるリースが注目されている。

 三菱UFJリースは二年前、マンション共用部の設備リースに本格参入し、
四十件を契約したほか、オリックスも昨年参入した。


三菱UFJリースの松田晴彦市場開発部長は

「積立金がたまるまで古い設備で我慢しなくても、
分割払いのリースを使えば、心地よい生活を先取りできる
」と話す。


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