亀田 興毅

どやっ!興毅、初の指名試合でV5 来年は4階級制覇や

亀田祭り WBA世界バンタム級王座統一戦  ○亀田興毅 判定 ウーゴ・ルイス(12月4日 ボディメーカーコロシアム


亀田祭りが行われ、WBA世界バンタム級王者・亀田興毅(26=亀田)が、暫定王者ウーゴ・ルイス(26=メキシコ)に2―1で判定勝利。5度目の防衛に成功するとともに王座統一を果たした。9月3日には長男(名前非公表)が誕生し、うれしいパパ初勝利。自身初の指名試合で強敵を沈めて12年を締めた興毅は、1階級下のスーパーフライ級への挑戦を表明。前人未到の世界4階級制覇を目指す。

 見せ場は土壇場に訪れた。最終12回。興毅コールに呼応するように、王者が「オラァ!」とドスの利いた声で気合を入れ直した。ルイスとの打ち合いでは、こん身の左ショートフックを叩き込み、鮮血で染まった相手の顔面を紅潮させた。激闘を終えて、館内は静まり返った。しばらくして王者の勝利が告げられると、トレーナーに肩車された興毅が叫んだ。

 「親父どんなもんじゃい!」

 10年12月。アレクサンデル・ムニョスベネズエラ)との王座決定戦を制した時と同じセリフを心の底から吐き出し「父(史郎氏)もいつも以上にナーバスになっていたから、親父見たかと。どやっという気持ちで言った」とほおを緩めた。

 対峙(たいじ)したルイスには身長で9・5センチ、リーチで7センチ下回ったが、足を使ったアウトボクシングで揺さぶる作戦を選択。終盤は「懐に入るとうまく対応できなかった」相手の弱点を見抜き打ち合いを挑んだ。勇気ある打撃戦で自身初の指名試合をクリアし「(ルイスは)いい選手やったしパンチもあった。お互い死に物狂いで戦った」と満足感を漂わせた。

 恩人にささげる勝利だった。8月末、長男の名付け親でもあり興毅がプロデュースしたスイーツ「亀田ロール」を製造・販売する中本俊夫さん(46)にすい臓がんが発覚。余命3カ月の末期症状だったが「何があっても試合を見に行く」と背中を押された。「この人がおらんかったら今の俺はない。死なれたら困るねん」。興毅はがんの進行を抑える効果がある水やサプリメントを紹介し、中本さんに毎日連絡して励ました。同氏は抗がん剤治療により数値が下がり、試合2週間前にがんは小さくなったという。知人の「俺は約束を守った。絶対勝てよ」という言葉に「何があっても勝つ」と奮い立った。

 最強の難敵を退け、バンタム級5度目の防衛を果たした興毅は来年、1階級下のスーパーフライ級で前人未到の4階級制覇に乗り出す。9月に誕生した長男にささげる勝利は格別のものだが「ひとまず息子とゆっくりしたい。親父の好きな焼酎で一気飲み対決もしたいな。アホみたいに飲ませたる。第二の世界戦や」。試合後だというのにキレキレのジョークを口にする余裕が、文句なしの勝利を象徴していた。

 ◆亀田 興毅(かめだ・こうき)1986年(昭61)11月17日、大阪市西成区生まれの26歳。03年12月のデビュー戦で1回44秒KO勝ち。05年8月に東洋太平洋フライ級王座を獲得。06年8月に王座決定戦を制してWBA世界ライトフライ級王座を獲得。09年11月にWBC世界フライ級王座を獲得。10年12月にWBA世界バンタム級王座を獲得して日本人初の3階級制覇を達成。左ボクサーファイター。家族は美香夫人(26)と9月に生まれた長男。

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