役員のなり手不足が深刻 マンション管理組合

マンションの住民で組織し、建物の保守・修繕などを手掛ける「管理組合」。
住民の高齢化や負担の大きさから、各地で役員のなり手不足が問題になっている。
コストや管理方法などの面から、専門業者への委託をためらうケースも。
管理組合を支援するNPO法人は「役員引き継ぎ時の工夫などで、負担を減らせることもある」と助言をしている。

 愛知県春日井市高蔵寺ニュータウンの一角、藤山台団地の分譲マンション。
一九六八年に入居が始まり、住民は現在六十〜七十代が中心。
八棟に二百七十戸があり、うち四十八室は空室だ。
ここでも管理組合の事務を担当する事務長の後任が見つからず、住民たちは悩んでいる。

 理事は八人。任期は一年で、住民が輪番制で担当する。月一回の定例理事会に出席し、マンションの運営方針を話し合う。
全員順番に回ってくるが、高齢化で理事を務める人から「体力的に厳しい」との声も。

 管理費徴収や施設修繕の事務作業をするのは、理事とは別の事務長と事務員各一人。
事務長は住民から募り、集まらない場合は外部に求人を出す。現在は住民の杉浦弥生さん(48)が務める。
四年目のため、「そろそろ引き継ぎたいけど、なり手が見つからない」と話す。外部の人が務めた時期もあったが、
「仕事の大変さから、なかなか長くは続かない」。

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管理組合の事務所で、たくさんの書類に囲まれながら作業する杉浦弥生さん=愛知県春日井市

 

業務は平日午前九時〜正午。事務所には駐車場代を持ってくる住民や管理費の口座開設手続きで訪れる銀行員など、次々に来客がある。
ここでは自治会の仕事として回覧板や市広報紙の配布もあり、高齢者や仕事を持つ人には難しい。

 このマンションでは昨年九月、理事会や管理費のあり方について、住民アンケートを実施。
理事の任期を二年にする案を尋ねたところ
「三年後に七十八歳で役員をやる予定だが、一年でも無事にできるかわからないのに二年は無理」「専門業者に委託してはどうか」
などの意見があった。

 管理組合の仕事を請け負う専門業者もあるが、費用が高くなったり、住民の思いにそぐわない管理になったりすることもある。
このマンションは、業者委託で管理費は現在の二倍の月三千円になると見込む。

    
 国土交通省が実施した二〇〇八年度のマンション総合調査によると、管理組合運営における将来への不安では、「理事の選任が困難」は29・6%と、「区分所有者の高齢化」(51・1%)「管理組合活動に無関心な区分所有者の増加」(35・9%)に次いで三番目に多かった。

 管理組合への支援活動をするNPO法人「中部マンション管理組合協議会」(名古屋市中区)は昨年十一月、
「役員のなり手不足」をテーマに名古屋市内で研修会を開催。
実際に役員をしている人や住民ら約二十人が、三グループに分かれてそれぞれの悩みを共有し、協議会の担当者からアドバイスをもらった。
 参加者からは「理事の人数は何人くらいが適正か」「一年交代では毎年、一からの作業で効率が悪い」などの声が出た。
協議会では「任期を二年とし、毎年半数を改選する方が引き継ぎがうまくいく」「年間の作業をマニュアル化するといい」などと答えた。
 
協議会の西尾弘之会長は「建物と住民という二重の“老い”が問題だ。
役員の仕事の負担を軽くすることに加えて、なるべく長持ちする材料を修繕で使うなど、改修工事の回数を減らす工夫も必要だろう」
と話している。
 協議会=電052(322)9956=では、管理組合に関する相談を受け付けている。

http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2014010802000002.html


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