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猪瀬知事、崖っぷち 徳洲会に1億円要請… 「東京五輪に大打撃」の声も



猪瀬直樹東京都知事(67)が、崖っぷちに立たされた。医療法人「徳洲会」グループから現金5000万円を受け取っていたことを、「個人的に借りた」「選挙資金ではない」と釈明したが、不自然さは明らか。当初、1億円の資金提供を要請していたことも関係者証言で浮上した。今後、東京地検特捜部の捜査に加え、検察審査会という壁も待ち受ける。2020年東京五輪への打撃は避けられない。

 猪瀬氏が22日午後、都庁で開いた記者会見は哀れだった。


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 前日夜、朝日新聞の取材には「私はまったく関知しない」と全否定しておきながら、一転、「ご心配、ご迷惑をおかけしたことをおわびします」と陳謝し、「あくまで個人として借りた」「選挙と関係ない」「手を付けず全額返済した」などと、弁護士と打ち合わせたような回答を連発した。

 その目は泳ぎ、かつてノンフィクション作家として、社会の闇や不正を追及してきた毅然とした姿はなかった。

 記者会見は1時間10分に及んだが、(1)5000万円の趣旨(2)無利子・無担保の異常さ(3)特捜部による強制捜査後の返却(4)選挙運動費用収支報告書や政治資金収支報告書、資産報告など公的処理をしなかった理由−など疑問や謎は深まり、「『裏金』だったと疑われても、仕方ない」(毎日新聞23日朝刊)と指摘するメディアもあった。

 こうしたなか、猪瀬氏が都知事選出馬にあたり、徳田毅衆院議員(42)を通じてグループ創設者の虎雄氏(75)に1億円の資金提供を要請していたことが明らかになった。関係者は電話の生々しいやりとりを証言する。

毅氏「都知事選の応援について、猪瀬氏は1億5000万円と言っていましたが、結局、1億円を先に欲しい、残ったら返すということです」

 虎雄氏「とりあえず5000万円。先方に取りに来させろ」

 毅氏「議員会館でやりましょうか」

 虎雄氏「足がつかないようにしろ」

 注目されるのは、捜査の行方と猪瀬氏の去就だ。

 公職選挙法が禁じる虚偽記載の疑いがあるため、特捜部の捜査が入ることは避けられない。仮に、特捜部が不起訴としても、無罪となった生活の党の小沢一郎代表のように、一般人による検察審査会で「起訴議決」されて、強制起訴される可能性もある。

 都議会も、猪瀬氏の資金貸与問題を徹底追及する構えで、東京五輪の開催に向けた予算などを審議する議会が紛糾しかねない。都庁内には「東京五輪に大打撃だ」という声も出ている。

 猪瀬氏は自身の出処進退をどう判断するのか。


http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20131123/plt1311231501003-n1.htm


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