区分所有関係解消制度の創設を/老朽化マンション対策会議が提言

デベロッパーや建設コンサルタント、弁護士などマンション再生に携わる実務家と学識者などで組織する老朽化マンション対策会議(会長・椎名武雄日本IBM名誉相談役)は10日、老朽化マンションの再生するために区分所有関係解消制度を創設すべきだという提言をまとめた。今後、関係省庁や国会議員に働きかける。

 解消、建て替えとも、議決要件は再開発と同じ3分の2に緩和することも求めた。事業制度を行政処分化して、訴訟によって長期間ストップしないようにする。また、決議によって借家権が消滅する規定も設けて、明け渡しが円滑に進むようにする。

 新しい制度は、区分所有法の改正ではなく、マンション建替え円滑化法を大幅に改正して決議などの仕組みも盛り込む。

 このほか、別敷地での建て替えや、団地一括建替え決議の要件緩和、建て替えを含めた財産管理の合意要件を管理規約で決められるようにする私的自治拡大などにも触れている。

 現行制度では、マンションの改修・建て替えは決議によって可能だが、区分所有関係の解消は民法に基づく全員合意が必要。土地利用の変化によってマンション需要がなくなったエリアや、オフィス用地として売却したほうが望ましいケースでも、土地売却は困難だった。


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