空き店舗を駐輪場に、マンションが管理組合を法人化(管理費見直し:管理費削減)

横浜市中区のマンション管理組合が、法人化して
建物内の空き店舗を買い取り、
居住者向け駐輪場として整備した。

かつてオウム真理教横浜支部があったマンションだが、
時代とともに外国人が増えるなど入居者が変わり、迷惑駐輪も目立つように。
マンション前は小学生の通学路になっているだけに、
子どもたちの安全にも配慮した。
関係団体によると、全国的にも珍しいケースだという。

 このマンションは、同区若葉町の「コスモ伊勢佐木長者町
(地上9階地下1階建て、71世帯)。
2012年に法人化した管理組合が同12月、
マンション1階にある飲食店だった空き店舗(約70平方メートル)を購入し、
ことし2月から駐輪場として使い始めた。

 自転車は月額500円、バイクは同千円で利用者を募集したところ、
同月末までに30台が契約。
購入代金や工事費など、計約1700万円はマンションの修繕積立金で賄った。

 同法人理事長の男性(68)によると、
自転車が増え始めたのは01年ごろ。
かつて、マンション内にオウム真理教横浜支部があった。
同理事長が中心になった裁判の結果、00年に立ち退きが実現したものの、
騒動に嫌気が差したのか引っ越す人が続出。
「その後、周辺の飲食店で働く外国人の入居者が増えた。
同じ頃、歩道やマンション内の廊下に迷惑駐輪が目立つようになった」という。

 注意を重ねても迷惑駐輪がなくならないため、昨年秋の理事会で駐輪場の整備を提案した。
費用負担が大きいため、反対する理事もいたが「災害時の安全のためにも必要」と説得。
居住者の総会でも了承された。

 駐輪場は居住者からも好評だ。
男性会社員(46)は、駐輪場が完成してすぐに1台分契約した。
自転車は主に休日に使っており、以前はマンションの周辺に止めることも多かった。
盗難の心配もなく、「自分が確実に駐輪できるスペースができてよかった」と話す。

 横浜市内のマンション管理組合などで組織する
「横浜マンション管理組合ネットワーク」によると、
事務作業の煩雑さなどから、管理組合の法人化そのものが少ない。
さらに不動産を買い取って駐輪場にする今回のようなケースは
「極めて少ないのではないか」という。

 マンション内の一部には現在も自転車が止められているが、
3月中には片付けられる予定だという。
「駐輪場の整備費用はかかったが、やってよかった。
迷惑駐輪がなくなれば、マンションの周辺も安全になる」と同理事長は話す。
今後、同じような悩みを持つ管理組合の相談に乗ることも考えているという。

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